心筋梗塞の新しい定義が出たらしい。
これまで心筋梗塞は1型、2型、3型…みたいに分類されてたけど、今回の第5版ではもっとシンプルに、
「原発性心筋梗塞」
「2次性心筋梗塞」
「手技関連心筋梗塞」
の3つに整理されたとのこと。
シンプルになったな
個人的に一番「なるほどな」と思ったのは、
トロポニンが上がってる=心筋梗塞、ではない
というところが、よりはっきりしたこと。
高感度トロポニンが普及して、昔なら見つからんかったような軽い心筋障害まで拾えるようになった。
トロポニンは心筋梗塞だけで上がるわけではなく、頻脈、低酸素、貧血、ショック、心筋炎、重症感染症なんかでも上がる。
すなわち理由はなんであれ心筋障害でも上昇する。
「心筋が傷んでる」
ことは分かっても、
「冠動脈が詰まって心筋梗塞を起こしてる」
とは限らない
今回の改訂では、そこをちゃんと区別して、心電図だけやなく、冠動脈造影、心エコー、心臓MRIなんかも使って、「ほんまに虚血なんか」を確認しよう、という方向になってる。
冠攣縮とか自然冠動脈解離(SCAD)も「原発性心筋梗塞」の中に入ったこと。
今までは2型に入ることもあったけど、考えてみたら「別の病気のせいで酸素不足になった」というより、冠動脈そのものに問題が起きてるわけで、こっちの方が病態としては分かりやすい。
それからPCIやCABG後の心筋梗塞も、以前みたいに「トロポニンが基準値の何倍」という数字だけでは決めへんようになった。手技の後なんやから、ある程度トロポニン上がるやろ、という話で、実際に冠動脈の閉塞や新しい壁運動異常があるかを見る。
このへんもかなり納得感ある。
MINOCAも名称が変わって、
「Myocardial Infarction」
ではなく
「Myocardial Injury」
になった。
あと、高感度トロポニンの正常上限を男女別にすることも強調されてた。
女性は男性より基準値が低いので、男女共通のカットオフを使うと女性の心筋障害を見逃す可能性がある。
「トロポニンが高いから心筋梗塞」から、「なんでトロポニンが上がったんかを考える」への移行とも言える


コメント