今日は、大人の心雑音について考えた。
心雑音というと、どうしても「心臓に病気があるのでは」と思われがちだ。
たしかに大人で心雑音を聞いた場合、弁膜症や先天性心疾患などが隠れていないかは確認した方がいい。
ただ、大人でも無害性心雑音はある。
小児ではよく聞くが、大人でも、心臓の構造に異常がなくても雑音が聞こえることがある。
たとえば、発熱、貧血、甲状腺機能亢進、妊娠、運動後、緊張して脈が速いときなど。
心臓そのものが悪いというより、血流が一時的に速くなって、その音が雑音として聞こえているイメージだ。
無害性っぽい雑音としては、弱めの収縮期雑音で、拡張期雑音ではなく、thrillもなく、クリックもなく、症状もない、という感じになる。
心電図やレントゲンも問題なく、心エコーでも異常がなければ、かなり安心できる。
ただし、大人の場合は、小児ほど「これは無害性やろ」とは言い切りにくい。
大動脈弁狭窄症や僧帽弁閉鎖不全症などの弁膜症は、年齢とともに増えてくる。
若い人でも、肥大型心筋症や心房中隔欠損症に合併するPSなどが隠れていることもある。
なので、大人で新しく心雑音を指摘された場合は、やっぱり一度は心エコーで確認しておくのが安全だと思う。
特に、拡張期雑音、連続性雑音、強い収縮期雑音、thrillを伴う雑音、胸痛・息切れ・失神・動悸などの症状を伴う雑音は注意したい。
こういう場合は、無害性と決めつけずに評価が必要だ。
逆に、心エコーで弁や心臓の形に問題がなければ、無害性心雑音として過度に心配しすぎなくていい。
結局のところ、大人でも無害性雑音はある。
ただし、大人の心雑音は「無害そう」だけで終わらせず、必要に応じて心エコーで確認する。
これが一番現実的な評価だと思う。


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