メラトニンについて調べていて、入眠を促すだけでなく、軽い抗不安作用も報告されていることを知った。
最近は昔ほどセレネースとかマイスリーとかみなくなった
メラトニンは松果体から分泌されるホルモンで、夜になると増加し、主にMT1・MT2受容体を介して「夜になった」という情報を体内時計に伝える。
MT1は睡眠を促す作用、MT2は概日リズムを調整する作用が中心とされる。
そのため、一般的な睡眠薬のように強制的に鎮静するというより、生理的な睡眠の方向へ持っていく薬と考えると分かりやすい。
メラトニンには軽い抗不安作用も報告されていることが興味深い
特に手術・処置前の不安を対象にした研究がある。
不安や緊張が入眠を妨げている人なら、入眠促進と抗不安作用の両方が少しずつ働く可能性があり、入眠困難に対するファーストの選択肢として結構理にかなっているように思う。
一方、ロゼレム(ラメルテオン)はメラトニンそのものではなく、MT1・MT2受容体に選択的に作用するメラトニン受容体作動薬。
メラトニンというホルモンを補充するのではなく、メラトニンが作用する受容体を薬で刺激するという違いがある。
日本ではメラトニンそのものは一般的な成人用睡眠薬として承認されておらず、医療用では小児期の神経発達症に伴う入眠困難に対するメラトニン製剤(メラトベル)がある。一方、ロゼレムは成人の「不眠症における入眠困難の改善」に使用できる。
ベンゾジアゼピン系やZ薬のようにGABA-A受容体を介して強く鎮静するタイプではなく、依存性や筋弛緩、反跳性不眠などが問題になりにくいのもメラトニン系の魅力だと思う。
「とにかく眠らせる」のではなく、「夜なので眠る」という生理的な仕組みに働きかける。しかもメラトニン自体には軽い抗不安作用も期待できる。
そう考えると、入眠困難に対してまずメラトニン系を考える、という発想は悪くないと思う


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