妙に気になる存在に出会った。
名前からして気になる。「サツマ」はもちろん薩摩。
鹿児島湾で発見された生き物らしい。」そして「ムシ」とついているが、昆虫ではない。海底で細長い管の中に暮らす、ゴカイなどに近い仲間だという。
見た目も変わっているが、生き方はもっと変わっている。
成体には、口も消化管もない。
では、何を食べて生きているのか。
答えは、体内に住む細菌だった。
サツマハオリムシの体内には、硫黄酸化細菌という細菌が共生している。この細菌が硫化水素を酸化し、そのエネルギーを使って二酸化炭素から有機物をつくる。サツマハオリムシは、その有機物を栄養にして生きている。
植物が太陽の光を使って生きているなら、こいつは海底の硫化水素を利用して生きている。
食べるための口すら持たず、細菌を体内に飼って生きる。
なかなかすごい生き方である。
しかも、ハオリムシの仲間は深海に暮らすものが多いのに、サツマハオリムシは鹿児島湾の比較的浅い海にもいるという。
サツマハオリムシ。
気になる存在である。


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