プログラムの学習をしていたのは、救急受診が必要かのアプリを作りたいという目標があったからです。
救急に来るまでの選択、すなわち急ぐのか、明日まで待てるのか、その選択は難しい場合があります。
昨今では不要な救急車の利用も目立ちます。
実際の臨床の現場でも明日まで待てそうとか、普通に歩いている、のような場合も耳にします。
不安だから使ったというのは理解できますが、貴重な医療資源でもあります。
成人なら言葉で症状は伝えられますが、小さいお子さんは症状の訴えもできず、判断に迷うことも多いと思います。
その中で、日本では#7119や#800といった救急ダイヤルのようなもので一応の相談はできます。
それが、救急車の適正利用につながっていれば非常に良いですが、実際どうなんでしょうか。
役立つアプリを作ろうと思ったらすでにありました。
Q助っていうらしいです。
この分野はAIとかスコアリングをつけた方が良いかなと思っていますので、こういうアプリは非常に良いと思います。
というのも電話相談を受けた医療従事者が全ての知識を持っているわけではないからです。
結局、電話で責任を取れるわけでもないので、心配だったら受診してくださいになることも多いですね。
AIなら24時間いつでも対応やし、可能ならAIの方がいいのではと個人的に思っています。
今まではAIの能力がイマイチでしたが、ChatGPTは最近であれば、ブラウジング機能もありますのでかなり最新の情報も知っています。
論文検索などもできます。医療の質問をしても結構適切な返答が返ってきます。
専門的なところは実際の診療もしているので分かりますが、全く専門外の領域の知識に関しては完敗していると思います。
しかしながら現状のChatGPTでは、病院受診していいかの判断まではしてくれません。
Chat GPTを改良して、なんらかの病院受診のスコアリング作成して、返答してもらったらかなりの知識のある対応になると思いますが。
今後は実用されるかなと思いますが、最後はAIをどこまで信じるか、責任の所在になると思われます。
脱線したのですが、Q 助について少し記載します。
Q助について
「Q助」は、突発的な病気や怪我の際に、どのような対応をすべきかをサポートするアプリです。ユーザーが症状に関する質問に答えることで、緊急度を3つのカテゴリーで示されます。
アプリでのトリアージですね。
赤:直ちに救急車を呼び出すことを示唆。
黄:2時間以内に病院を受診することを示唆。
緑:緊急ではないが、医療機関での受診が推奨されます
私は医療従事者ですがQ助のことはこの記事を書くから初めて知りました。
#7119や#8000はよく聞くのですが、まだ一般的でないような気がします。
実際、アプリでインストールして試しにしてみました。
初期画面はこんな感じですね。どれか当てはまれば、
可愛いキャラクターですね。
どれにも当てはまらず、何個か緊急の質問が問題なければ下記になります。
子供で選んでみましたが、結構細かく症状がのっていそうです。
わりかし有用そうな印象です。
自分で作った救急受診のプログラムを作ってみる
最近はChat GPTに投げれば簡単にコードを書いてくれますので、完全に依存しています。
Q助とは違う角度での受診の評価、具体的なvital signを記載することにしました。
“Vital sign”(バイタルサイン)は、人の生命活動を示す基本的な生体指標のことを指します。これらの指標は、身体の基本的な機能を反映しており、健康状態のモニタリングや医療的評価において重要です。主なバイタルサインには以下のものがあります:
1. 体温(Temperature)
2. 脈拍数(Pulse)
3. 呼吸数(Respiration rate)
4. 血圧(Blood pressure)
これらのバイタルサインは、病気、感染、薬物の副作用、傷害など、身体に何らかの異常が起きていることを示す場合があります。
もちろんバイタルが安定している重症疾患もありますが、それは超緊急ではないことが多いです。
重症度と緊急度は違う場合がありますね。
Vital signを用いるプログラムを考えるにあたり年齢を考慮しないと、全く意味のないものになりますので、そこら辺は考慮してみました。
新生児と成人の脈拍160では全く違います。
新生児の脈拍160は泣いていたらすぐになります。
成人の脈拍160であれば不整脈ないし循環不全がありそうです。
正常なvital signは?
ネットで調べても載ってますが、chat GPTに聞いても早いですね。
以下は出力です、小児と成人のvitalを出力してもらいました。
小児のバイタルサイン基準値は次のとおりです:
– 新生児
– 体温:36.5~37.5℃(腋窩)
– 脈拍数:120~160回/分
– 血圧:収縮期55~85mmHg、拡張期30~60mmHg
– 呼吸数:30~70回/分
– 乳児
– 体温:36.3~37.5℃(腋窩)
– 脈拍数:80~150回/分
– 血圧:収縮期70~100mmHg、拡張期50~65mmHg
– 呼吸数:25~55回/分
– 幼児
– 体温:36.3~37.5℃(腋窩)
– 脈拍数:65~120回/分
– 血圧:収縮期90~110mmHg、拡張期55~75mmHg
– 呼吸数:20~30回/分
– 学童期
– 体温:36.5~37.3℃(腋窩)
– 脈拍数:60~100回/分
– 血圧:収縮期100~120mmHg、拡張期60~75mmHg
– 呼吸数:15~25回/分
成人のバイタルサイン基準値は以下のとおりです:
– **体温**:腋窩で36.0~37.0℃
– **脈拍数**:60~90回/分(60回以下は徐脈、100回以上は頻脈)
– **血圧**:収縮期が120mmHg未満、拡張期が80mmHg未満
– **呼吸数**:12~20回/分(10~12回以下は徐呼吸、20~25回以上は頻呼吸
大体こんな感じかと思います。
これと他のデータを用いて、簡単なプログラムを作ってもらいます。
実際のコード
途中までですが、chatGPTにGUIでお願いしています。
何回かやり直しました。
実際はこんな感じ。
年齢層を入れるプルダウンを作って入力します。
パラメーターは呼吸や、脈、食事量、利尿、活気です。
実際入力して、みると
確定ボタンを押すと、
が出力されます。
で前の画面には脈拍と呼吸のSDが表示されます。
前述しましたが年齢によって、脈拍160の重みは違うことがあるので、その年齢における評価としてSDにしています。
SDに関しては標準偏差ですので、2SDを超えるのは極めて稀というか、全体の5%程度しかないということになります。
図で言うとこんな感じ。
これはchatGPTのadvanced data analysisで作ってみました。
脈拍が2SDを超えているというのは、その分逸脱しているという表現になります。
まだまだ改良できるポイントがありますが、勢いで作ってみました。
まとめ
救急サービスとしてQ助は使えそうではありますね。
全く知らなかったですし、私の周りもしらなさそうですので、もっと認知されてもいいと思います。
個人でも受診の選択のデスクトップアプリを作成しましたが、スコアリングが意外と難しいですね。
何点で受診するのか。
Q助みたく、一発で救急要請を指示するような項目もあった方が良い気がしました。
家で脈拍と呼吸数は測定できると思います。
色々と改良してアプリ化したいのですが、前回もクイズアプリで挫折したので、また勉強して試してみます。
以上参考になれば幸いです。
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