最近タンパク質を多めにしている、昼の糖分をほぼ無くすようにした。
効果はありそうで、そんなに苦でもなく持続可能である。
太りにくい人は絶対いる、いつも体質という言葉で終わらせていたが、糖新生・異化の時にタンパク質より脂肪が優先されやすいのでは、と思った
ふと疑問が出たので、調べている。
褐色細胞以外にもなんらかの働きがあるんちゃうかと思っている
体重や体脂肪の増減には、遺伝、食欲、活動量、筋肉量、睡眠、環境など、多くの因子が重なって関わってくると思うが、AIと対話しながら学習していきたい

脂肪が燃えやすい体質は本当にあるのか?
「脂肪が燃えやすい遺伝子が1個ある」というより、脂肪利用に寄りやすい代謝特性をつくる複数の遺伝的背景がある
たとえば、脂肪酸を動員しやすい、脂肪酸酸化に切り替えやすい、褐色脂肪組織の熱産生が強い、インスリン感受性が高い、活動量が多い、といった特徴が重なると、相対的に太りにくくなる
褐色脂肪組織は熱産生を通じてエネルギー消費に関わり、肥満に対して保護的に働く可能性がある
一方で、体重差を最も大きく左右するのは、必ずしも「脂肪燃焼力」そのものだけではない
食欲の強さ、満腹感の得やすさ、日常の活動量も非常に大きい要素である。
糖が足りないとき、体は脂肪と筋肉のどちらを使うのか
ここで重要なのが、「糖が足りないとき、体は脂肪と筋肉のどちらを優先して使うのか」という問題
ここが今一番気になってるところ。
筋肉は分解されるとアミノ酸になり、その一部は糖新生の材料になります。
一方、脂肪組織に蓄えられている中性脂肪は「脂肪酸」と「グリセロール」からなりますが、糖新生に使いやすいのは主にグリセロールです。
脂肪酸そのものはβ酸化でアセチルCoAになりますが、人ではこのアセチルCoAから正味でグルコースを作ることはできません。
糖新生の主要基質としては、グリセロール、乳酸、ピルビン酸、糖原性アミノ酸などが挙げられています。
したがって、
「糖を作る材料」としては筋肉のほうが使われやすい
一方で、
「全身の主要な燃料」としては脂肪が大量に使われやすい
という整理になります。
絶食初期には肝グリコーゲンが使われ、同時に筋肉由来アミノ酸を使った糖新生も増えます。ところが、その後は脂肪分解が進み、脂肪酸利用とケトン体産生が増加します。飢餓が長くなると、ケトン体利用が進むことで筋蛋白分解は相対的に抑えられていきます。
つまり生体は、できるだけ脂肪利用へシフトして筋肉を守ろうとします。レビューでも、断食初期には蛋白喪失が起こる一方、ケトーシスが進むと蛋白喪失は減少すると整理されています。
初期のタンパク喪失を防げないのか?
では、人によって「筋肉を削りやすい人」がいるのか
糖不足やエネルギー不足のときに、脂肪利用へうまく切り替えられる人は、相対的に筋肉を守りやすいはずである。
逆に、脂肪動員、脂肪酸酸化、ケトン体利用、インスリン感受性、代謝の柔軟性などが弱いと、筋蛋白分解への依存が相対的に強くなる可能性があります。
「同じように食事を減らしても、脂肪を中心に落としやすい人」と「筋肉も一緒に落ちやすい人」がいる、という感覚自体は、生理学的にも十分納得できる考え方です。
だからこそ、高たんぱく食には意味があるのでは?
ここで、高たんぱく食の意味が出てくる。
「脂肪を落としたいなら、たんぱく質も多めに取ったほうがいいのではないか」という発想は、かなり理にかなっています。
- 減量中の筋肉減少を抑えやすい
- 満腹感が出やすく、総摂取エネルギーを抑えやすい
- 食事誘発性熱産生が比較的大きい
高たんぱく摂取は、体重減少を目指す成人において筋肉量低下を有意に抑えることが2024年のメタ解析で示されてる。
たんぱく質は炭水化物や脂質よりも満腹感を得やすく、食欲コントロールに有利。これも減量の継続には非常に重要です。さらに、たんぱく質は食事誘発性熱産生が比較的大きいため、食後のエネルギー消費もやや増えます。こうした効果の積み重ねによって、「筋肉を保ちながら脂肪を落としやすい」方向に働きます。
たんぱく質を多く取ると、筋肉は削られにくくなるのか
特に減量中、糖質を抑えているとき、総カロリーが不足しがちなときには、たんぱく質を十分に取る意味は大きくなります。たんぱく質を取ることで、筋蛋白合成の材料が入り、食後の筋蛋白合成が刺激され、体が自前の筋肉を壊してアミノ酸を確保する必要が減るからです。
高たんぱくであれば筋肉が絶対に減らないわけではありません。
強いカロリー不足、炎症、寝たきり、筋刺激の不足があれば、筋分解は起こります。
実際にはどのくらい取ればよいのか
一般的な減量で筋肉をなるべく守りたいなら、たんぱく質はおおむね1.2–1.6 g/kg/日くらいが現実的な目安になります。
運動習慣があり、特に筋肉量を保ちたい、あるいは増やしたい人では1.4–2.0 g/kg/日がよく使われます。これは運動栄養の分野でも広く支持されている範囲です。
たとえば体重60 kgなら、
1.2 g/kg/日で72 g、
1.6 g/kg/日で96 g、
2.0 g/kg/日で120 g
が目安になります。
もちろん、腎機能障害などでたんぱく制限が必要な場合は別で、その場合は一般論をそのまま当てはめてはいけません。
まとめ
「太りにくさ」「痩せやすさ」は、遺伝だけでは決まりません。
しかし、脂肪を使いやすい、筋肉を削りにくい、食欲が暴走しにくい、よく動く、といった体質差があるのもまた事実です。
その中には、たしかに遺伝的背景も含まれています。
糖が不足したとき、体は筋肉を糖新生の材料として使いやすい一方、脂肪は主に燃料として利用されます。そして人によって、脂肪利用へどれだけうまく切り替えられるかには差がある可能性があります。
だからこそ、減量中に筋肉を守りたいなら、たんぱく質をしっかり取ることには大きな意味があります。
過去の自分は痩せたとはいえ、タンパク質の量は意識してなかったと反省している
「脂肪を落としたいなら、たんぱく質は減らさないほうがいい」
ということは生化学的に真っ当な考え方
やつれずに脂肪を落とすためには、高たんぱく食はかなり理にかなった戦略だと思います。
以上参考になれば幸いです
参考文献
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- Kokura Y, et al. Enhanced protein intake on maintaining muscle mass in adults with overweight or obesity aiming for weight loss: A systematic review and meta-analysis. Clinical Nutrition ESPEN. 2024.
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- Laurens C, et al. Is muscle and protein loss relevant in long-term fasting in healthy men? A prospective trial on physiological adaptations. Obesity Science & Practice. 2021.
- Villablanca PA, et al. Nonexercise Activity Thermogenesis in Obesity Management. Mayo Clinic Proceedings. 2015.
- Levine JA. Non-exercise activity thermogenesis (NEAT): environment and biology. Am J Physiol Endocrinol Metab. 2004.



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