丸山眞男氏は、日本の政治思想史において重要な位置を占める思想家らしい
全く知らず、自分に政治思想、社会学の知識が全くないなと実感しています
彼の「日本政治思想史研究」や「現代政治の思想と行動」は、日本の民主主義の特殊性を考える上で避けて通れない書とのこと
なぜ手にとって読んだのか分からないが、図書館で政治系の箇所にやたらと目に入ったのがきっかけです
まとめ本やねんけど、難しくて全然進まへん
chatGPT先生曰く
丸山眞男(まるやま まさお)氏は、日本を代表する政治学者で、戦後日本の政治思想に大きな影響を与えた人物ですね。彼の研究は、戦前・戦中の日本の政治文化を批判的に分析し、戦後民主主義の基盤を築くのに寄与しました
彼の代表的な著作『現代政治の思想と行動』では、戦時下の日本の政治思想を「無責任の体系」と批判し、戦後の民主主義のあり方を模索しました。
とのこと
内容は、政治思想、社会学の知識がそこまでない私にとっては、結構難解です
気になった箇所を深掘りしていこうと思います
国家理性、皇室への考え方、戦後民主主義です

本書を読む前の前提として
本書では、丸山眞男氏の民主主義観が中心的なテーマとなっています
彼は、日本における民主主義が制度として定着したように見える一方で、実態としては「受け身の民主主義」にとどまっていることを指摘しており、戦後の民主主義は外から与えられたものであり、市民自身の主体的な意識によって築かれたものではないという問題意識があります
また、丸山氏は戦前・戦中の日本の政治文化に見られる「無責任の体系」についても論じており、この構造が戦後も形を変えて存続していることを憂慮しています
「国家理性がなかった」というフレーズは、丸山眞男氏の日本政治に対する根本的な批、日本の政治の構造的な問題として提起されています。
国家理性とは何か?
chatGPT先生に聞きながらいきましょう
「国家理性(raison d’État)」とは、国家が長期的な視野を持ち、合理的な判断のもとで政策を決定し、国民の利益を最大化するという考え方です
西欧の近代国家では、この概念が確立され、外交・内政ともに一定の合理的な戦略が組み立てられてきました
例えば:
- イギリスのバランス・オブ・パワー政策
- フランスの中央集権的な統治
- アメリカの民主主義と戦略的な外交政策
これらは、国家が独自の理性を持ち、歴史や国際関係を踏まえて一貫した方針を持っていることを示しています。
日本における国家理性の欠如の具体例として
軍部の暴走と無責任体制
- 1930年代以降、日本の軍部は「国家の総合的な利益」よりも、「軍自体の利益」を優先するようになり、政治のコントロールが効かなくなった。
- 結果として、日中戦争・太平洋戦争へと突き進むが、一貫した戦略がなく、「行き当たりばったり」の拡張政策を取る。
- 陸軍と海軍の対立(陸軍は北進論、海軍は南進論)など、国家としての統一的な方針が欠けていた。
さらに、日本では、権力者が自分の責任で合理的な判断を下すのではなく、天皇の権威に依存し、「天皇の名のもとに決定を行う」という形を取っていた。
そのため、責任の所在が曖昧になり、「無責任の体系」が生まれた。
戦前の軍部や政治家は「天皇の大御心」を口実にして、実際の責任を回避していた
との指摘があります
それがあっての、丸山氏の皇室制度の批判につながるわけですね
丸山氏は、戦前の天皇制は「国家理性を欠いた無責任な政治システムを生みした」として厳しく批判されております
「誰も責任を取らない政治」が続き、日本は戦争への道を突き進んでしまった。
これは、「天皇が悪い」というより、「天皇を利用して責任逃れをする政治体制が問題」という批判。
構造上の問題があったということですね
こういう切り口の指摘は、単純な否定でなくてなるほどと思います
戦後民主主義とは?
これもchatGPT先生に教えてもらおう
「戦後民主主義」とは、第二次世界大戦後の日本において、民主主義を根付かせるために推進された政治・思想・社会のあり方を指します。戦前・戦中の軍国主義・国家主義的な政治体制から脱却し、個人の自由と民主主義を基盤とする社会を形成しようとした動きです。
この概念は、GHQ(連合国軍総司令部)の占領政策によって制度的に整えられた側面と、日本の知識人・政治家・市民が自主的に発展させようとした側面の両方を含みます
1. 戦後民主主義の基本理念
戦後民主主義の特徴をいくつか挙げると:
- 日本国憲法の制定(1947年)
- 国民主権
- 基本的人権の尊重
- 平和主義(戦争放棄:憲法第9条)
- 教育の民主化
- 軍国主義的な教育を廃止し、自由・平等を重視した教育改革
- 6・3・3制の導入
- 教科書検定制度の変更(戦前の国定教科書から、より自由な内容へ)
- 経済民主化
- 財閥解体
- 労働運動の活発化(労働組合法の制定)
- 農地改革(地主制の解体、農民への土地分配)
- 政治の民主化
- 政党政治の復活(戦前の政党は解散させられ、戦後は新しい政党が登場)
- 普通選挙の実施(戦前の制限選挙から、男女平等の普通選挙へ)
戦後民主主義の限界と批判
戦後民主主義は理想的な側面がある一方で、批判も多く存在しました。
(1) 形式化と依存
- 丸山眞男氏は、「戦後民主主義はGHQによって与えられたものであり、日本人自身の主体的な選択ではない」と批判。
- 市民の民主主義意識が育たず、「政府や官僚に任せる風潮」が続いた。
(2) 「進歩的知識人」との乖離
- 戦後民主主義を支えた知識人層は、高度な理論を持っていたが、一般大衆と距離があり、「知識人エリートの独善」と批判されることもあった
とのこと
まとめ
政治、思想史は難しい
まだまだ学習が足りていないと実感しました
敬遠しがちですが、今はchatGPTとかAIもあるので参考にしながらだと読みやすいです
その答えが絶対的な真とは限りませんが
しかし、知らないことが多くあるということと、読んでみたい本、考え方の切り口などは非常にためになる本でありました
本を読むと孫引きではないが、違う作者の話が出てくることがあり、それで興味を持つことができるのはいいですよね
武田泰淳氏の本が読みたくなりました
読んだ感想としては、今、日本の民主主義が「成熟した」と言えるのか?です
選挙の投票率が低迷し、政治に対する関心が薄れている現状を見ると、丸山氏が警鐘を鳴らした「受動的な民主主義」の問題は、いまだに克服されていないように感じました
民主主義の根幹である「個々人が判断し、責任を負う」姿勢の希薄化を示しているのかもしれません
ということで理性を養うためにこれからも読書生活に勤しもうと思います
以上参考になれば幸いです
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