最近は読書に夢中になっていますので、読んだ本を紹介していこうと思っています
主に歴史系にハマっています
医学に傾倒していたものですから、自分の歴史力のなさを痛感してます
ですので、古代から現代、思想的には右から左まで学習して勝手に感想を記載して思っています
基本的には自分の子どもにとって知っておいた方が良いような本を選んでいます
さて、今回は中世イスラムの図書館と西洋です
絶対子ども読まへんwww
でも、めっちゃおもろいから読んでほしい
全然メジャーではないかもしれません
全然入手できないんです、なんか知らんけど
しかも定価よりめっちゃ高いし
amazonで取り扱いないってどういう状況なんかわかりませんが
結構最近の本なのにkindle版もない
とりあえず読んでいきましょう

そもそも日本人のほとんどは中世イスラムを知らんはず
日本ではイスラム教徒の人口が少なく、日常生活の中で接する機会がほとんどないため、「よく知らない宗教」という認識の人が多いです。
仏教や神道と比べると、キリスト教のほうがまだ馴染みがあるため、イスラム教についての知識がほぼない人も珍しくありません。
ラマダーンとコーランは有名ですが
中世イスラムの話は詳しく学校で習わんと思います
私は科学や文化は圧倒的に西洋がリードしていたと、勝手に思い込んでいました
根本的に明治維新の際に、知識は欧米から流入しており、直接的にはイスラム世界からは受け取っておらず、最新知識は欧米と認識しているのもあったかもしれません
しかし、違う本でみんな大好き古代ギリシャ文明は、イスラム世界がしっかりと受容しているという事実を最近知ったんですね
ルネッサンスといえば、西欧の古代ギリシャの回帰なわけですが
そもそも西欧は古代ギリシャの文明引き継いでんのに、今更回帰って何やねんと、いつも思っていたんですよ
しかし、古代ギリシャ→中世イスラム世界→西欧の流れが実際の所なんですね
全然知らんかった
西欧の叡智であるchatGPTに聞いても
確かに、ルネサンスといえば「古代ギリシャ・ローマ文化への回帰」というイメージが強いですね。実際、ルネサンスの人々はプラトンやアリストテレス、ピタゴラスといった古代ギリシャの哲学者や学者の思想を再評価し、それを芸術・科学・文学に活かしました。
しかし、重要なのは、その古代ギリシャの知識が直接ヨーロッパに受け継がれたわけではないという点です。西ローマ帝国の崩壊後、中世ヨーロッパではギリシャ語の読める人はほとんどおらず、古代の知識の多くは失われかけていました。そこに大きく貢献したのがイスラム世界の学者たちでした。
という答えなのです
読んだ感想
本書は、中世イスラム世界における図書館の発展と、それが西洋に与えた影響を詳細に描いております
印象的だったのは、バグダードの知恵の館やコルドバの図書館など、イスラム世界における学問の中心地がいかに高度に発展していたかという点です。
スペインは、めちゃめちゃ西洋とおもっていたのですが、レコンキスタまではイスラム世界であり、結構なイスラム文化の土壌がありますね
しかし中世イスラムの人めっちゃ図書館好きやな、相当知的好奇心が旺盛だったと思います
こうした知識の蓄積が、後のヨーロッパに影響を与えたことは、一般的な西洋中心史観では見落とされがちですし、本書はその点を鋭く指摘していると思います
ラクダを使って、本を運んでいたという記述があり、しかも尋常ない量をラクダが運んでいたそうです
人類の叡智に最も貢献した動物はラクダかもしれません
ラクダの見方変わりました
イスラム世界と西洋が単なる対立関係ではなく、むしろ知的交流を通じて発展してきたという事実は、今日の文化や政治の対立を考える際の示唆に富みます
そして、数学と天文学の分野はめちゃくちゃ中世イスラム進んでいて
アル=フワーリズミー(Al-Khwarizmi, 780頃 – 850頃)
ナスィールッディーン・アッ=トゥースィー(Nasir al-Din al-Tusi, 1201-1274)の話は印象的でした
本ではツーシ

フワーリズミーの影響をchatGPTに聞くと
- 代数学の父として、数学の発展に大きく貢献した。
- アルゴリズムの概念を確立し、後のコンピューター科学に影響を与えた。
- インド数字の普及を助け、現在の数学の基礎を築いた。
日本は平安時代やのに、アルゴリズムの概念作ってるんかと驚愕する
トゥースィーの業績はchatGPTに聞くと
ナスィールッディーン・アッ=トゥースィーは、13世紀のイスラム世界を代表する天文学者・数学者で、マラーガ天文台(イラン)を設立し、天文学の発展に貢献しました。彼の主要な業績の一つに「トゥースィー対(Tusi couple)」があります。
トゥースィー対とは?
- これは、2つの円を使って直線運動を説明する数学的手法で、プトレマイオスの天動説における問題点を解決しようとしたものです。
- 具体的には、小さな円が大きな円の内側で回転することで、直線運動に近い動きを生み出す仕組みです。
- これは、後にコペルニクスの地動説の数学的基礎にも似たアイデアとして登場します
コペルニクスはその200年後に発表するわけですから、それより早期に考えられていたんですね
でもなぜそのまま発展していなかったのか疑問になりました
本ではそこまでは明確に記載していません
中世イスラムはなぜそのまま発展しなかったか?
Chat GPT曰く
イスラム世界の政治的変化と中央集権化
15~16世紀以降、オスマン帝国・サファヴィー朝・ムガル帝国などの強大なイスラム国家が成立しました。しかし、これらの帝国は 学問よりも軍事と行政の中央集権化に力を入れました。
- 学問の自由が制限される
- オスマン帝国では神学が優先され、自然科学が衰退。
- 研究よりもイスラム法学(シャリーア)の解釈が重要視された。
- 官僚主義の強化
- 国家の役人や学者は、実用的な知識(軍事・行政)に集中し、純粋な科学研究の余地が減少。
結果として、国家が科学研究を支援しなくなったことが、停滞につながったという説
イスラム世界の宗教的保守化
- **11世紀の神学者ガザーリー(Al-Ghazali, 1058-1111)**の影響で、合理主義的な哲学や科学が抑圧された。
- 彼の著書『哲学者の自己矛盾』では、アリストテレス的な論理や科学を批判し、神秘主義(スーフィズム)を強調。
- これにより、合理的思考を重視するファラービーやイブン・ルシュド(アヴェロエス)の哲学が衰退。
- 神学(イスラム法学)が優先され、科学研究が軽視された。
- 例えば、オスマン帝国では天文学者タキュッディンが建設した天文台が宗教的理由で破壊された(1580年)。
- 「神の意志を理解することが重要」という考えが、実証的な科学を抑え込む方向へ進んだ。
諸説あると思いますが、こんな感じらしいです
まとめ
中世イスラムの図書館と西洋について感想を記載しました
中世イスラムは非常に文化度の高い時代だったのだなと思います
しかし、世界史では、ヨーロッパではルネサンス(14~16世紀)→科学革命(17世紀)→産業革命(18世紀)と続き、爆発的な発展を遂げましたが、イスラム世界はこれらの動きに乗り遅れました。
Ifとして、そのまま科学や医学が発展していたらどのような世界になっていたのか?興味がある所ですね
このような西欧とイスラム文化の交わりという視点を持つことで、異なる文明の間の相互影響をより深く理解できるようになるのではないかと感じました
総じて、本書は中世イスラムの学問と西洋の発展の関係を知る上で非常に示唆に富む一冊だと思います
以上参考になれば幸いです
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