直感で、原著論文作成が簡単になるなと思いました。
論文作成のプロセスは、
- テーマを決める
- データを集める
- 統計解析する
- 論文化する
データを集める、統計解析をするプロセスをぶっ飛ばせるかもしれないからです。
これは後々説明します。
先日ニュース記事を見たのですが、
Microsoftは電子カルテなどの医療向けソフトウェアを手掛ける米Epic Systemsとの戦略的提携を発表したそうです。GPT-4へのAPIアクセスを提供する「Azure Open AI Service」とEpicの電子カルテ(EHR)ソフトを組み合わせるらしいです。
懸念事項もあって
医療分野でのGPT-4採用に関しては、その危険性も懸念されている。
AIによる誤診やプライバシー問題、意思決定の透明性の欠如など、患者の安全や信頼に悪影響を及ぼす可能性があるとみられるからだ。
ITmedia NEWS
記事では、論文できるかなんて一切書かれていません。それに関しては私の妄想です。笑
どう診療に役立つかが世の中のメインの考えと思いますので、一旦診断のことを考えてから、論文化できるかをを考えましょう。
Chat GPTによる診断はどうなのか?
個人的にChat GPTに鑑別診断をさせてましたが、結構使えます。
高LDH血症の鑑別など、自分で試してみましたが、鑑別診断はしっかりと出しています。
この記事を参考にしてください。
完全にChat GPTに丸投げの診療は良くないと思いますが、医者の右腕として使う、とさらに効率よく診療ができると思います。
そこにある情報が真かの判別ができれば使いこなせます。
ある程度医療知識がないと不可能です、ですので医師の優位性はあります。
この最終診断はどう思う?
の問いには確定した答えは返ってきませんでした。
そういうプログラムなのか現時点では確定診断はさせないようになっていると思います。
診断が決まりさえすれば、やるべきこと、などはChat GPTは能力を発揮すると思います。
Chat GPTは医療サイトのuptodateの情報も取り込んでいるので。かなりの知識はあることは間違い無いです。
でも診断や方針決定に関しては、医師の責任となると思います。
例題ですが、
診断は95%ウイルス性の肺炎です。5%は細菌性肺炎です。と仮にAIがいったとします。
可能性としてはウイルス性肺炎が疑わしいですね、ウイルスには抗菌薬が効かないので、抗菌薬なしで経過をみます。
しかし何だか状態が悪くなりそう、免疫不全も可能性にありそう、など言語化できない、数値化できないことをしばしば考慮する場合は実臨床はあります。
その場合は、細菌性肺炎も考えて抗菌薬を使ったりするわけですね。
残りの可能性もカバーできるようなことをするわけです。
そこらの意思決定は、やはり医療者しかできないのかなと思います。
診断はウイルス性肺炎だけど、最終管理は細菌性肺炎も考慮して、などは日常茶飯事にあると思います。
全か無かはAIでいいと思うんですが、どうも実臨床はグレーの裁量というか答えがないものに答えを出すことが多いです。
血液検査とかVitalとかの数値にはAIは特化しているので、そこらへんは委ねてもいいと思いますが。
ChatGPTが電子カルテに導入されると、きっと論文化が楽になる。
これが本題です、診療とかは置いときましょう。
まとめもの論文(臨床研究系)が簡単に書けるようになるのではと妄想しています。
まとめもの論文を書くプロセスは、研究対象を決めることから始まります。
手順としては前述しましたが、
- テーマを決める
- データを集める
- 統計解析する
- 論文化する
でも、
データを集めるのが、めちゃくちゃめんどくさいのよ。
多くの人はエクセルに打ち込んでると思いますが、100例でもしんどい。
これが1000人ならやる気なくなるよね。やったことないけど。笑
私は最大100人程度しかやったことないですけど、めんどくさいです。
上司から適当にやっといて〜、とか言われる100例で、論文化できないとか地獄。
自分で研究してみる機会としてはいいですがね。
巷の論文を見ていても5000人とか10000人の規模のもあるわけで、人間の手でやっていたら絶望的です。
5000人のデータ入力なんて、一個くらいヒューマンエラーで間違った数値が入ってると思う。
これがChat GPTが電子カルテに入っていた場合を想定します。
論文するテーマは何であれ、数値化されている、言語化されているものの、変化であったり、経過観察、時間の変化、対比です。
すなわちAIの好きな数値や言語な訳ですね。
ということはChat GPTが電子カルテに入っていれば、その中のデータを記憶しているはずであり、患者のパラメーター、病名は把握しているはず。
例えば肺高血圧症の患者のカテーテルデータを使った何らかの研究を想定しましょう。
もし正確に例えば血液データ、カテーテルデータなどが入っていれば、
Chat GPTなどのAIに一覧を作成させることも可能でしょう。
さらに統計解析においてもChtaGPTはできるといっています。
とういうことはデータ収集と、統計解析ぶっ飛ばせそう。笑
RもJMPも要らなくなるのか・・・?
例えば、
2020-2024年の肺高血圧症の患者のカテーテルデータまとめといてー
Xの薬を使った群と使っていない群で統計解析しといてー
あいよー、みたいな空気感でやってくれるはず。笑
人でやると何十時間かかることが、ものの数分になりそうです。
今でもこういう技術は使ってるのかもしれないけど、あっても一部でしょう。
大衆化されそうです。
今後重要なのはテーマを決めれるか。
そのテーマを浮かぶかっていうのは大事なところなのかなと思います。
英語での論文作成も雛形はChat GPTになら作れますし。
めっちゃ論文作成が簡単になりそうじゃないですか?
データ収集の注意点
自分でもChat GPTをしてて思うのは、AIも完全ではないことです。
知らなくても知ったかぶって謎の情報を言ってくることがあります。
これは論文検索のテーマで以前に記事にしています。以下を参考にしてください。
欠損値とか、間違った数値の入力とかはありそうですね。
だからファクトチェックが難しい。
AIが生成したデータを真とするかが問題になってくるはず。
でも人間がやってもヒューマンエラーもあるからなー、と思います。
いちいちファクトチェックするのは面倒なので、
AIを使ったからファクトチェックは微妙だけど、そういう傾向なんです、と暗黙の了解にする。
これはAIを使った論文と明記する、とかが落とし所でしょうか。
まとめ
Chat GPTが電子カルテに入ったらできることを妄想してみました。
診断に関しては助けになるのでいいと思います。医師自体の仕事はなくならん気がします。
個人的には論文作成は上述した感じになっていくのではと思っています。
そうなったらいいなという願望が強いですが。笑
論文のデータ、解析に必要とした時間が削られるので、テーマを決められる人は倍以上の臨床研究を作れそうですね。
Chat GPTはデータ収集は嫌がらないところもいいですね。喜んでやってくれます。
若手のデータ集めという苦行も無くなるかもしれません。
必ず医療にもAIがさらに影響を及ぼしますので、私自身も日々学習している次第です。
以上参考になれば幸いです。
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