素朴な疑問ですよね。もちろん空腹で耐えられない人もいますが。
大多数の方が子供の頃からの習慣で、1日3食食べておられると思います。
飲水は可能として、どれくらい食べなくても平気なのか、想像できますか?
2、3日は余裕かもしれませんが、それ以上はちょっと想像できないですよね。
一週間絶食しても生存できるのでしょうか?
飲水なしの場合は苦しいかもしれませんが、おそらく大丈夫です。
長期間の絶食は体に良いとは思いませんが、毎日本当に食べる必要があるのでしょうか?
1日くらいなくても良さそうじゃない?
原始人が毎日ちゃんと食事していたかはわからないですからね。笑
絶食で耐えられる期間は?
小さな幼児の場合を考えてみましょう。
発熱が4、5日持続し、食事量が限りなく少ない場合は、輸液を要するため入院することが多いと思います。
これは体格的に脂肪や筋肉量が少ないため、低血糖になりやすいなど飢餓時の対応が困難になるということも関連していると思います。
では成人の場合は小さなお子さんより脂肪や筋肉量は多いわけです。
緊急時の低血糖や脱水などに対する予備能力は高そうです。
長期絶食(だいたい10日から二週間くらい)で中心静脈栄養によるカロリーとミネラルや微量元素を輸液します。
中心静脈栄養とは、簡単にいえば比較的太い血管から高カロリー輸液を行うことです。
絶食期間が2週間程度持続すれば、中心静脈栄養を考慮する。
それは小児、成人含めて似たような感じです。
10日前後に中心静脈栄養をせずに、通常の輸液のみで元気になった場合を考えます。
その後に普通の食事に戻しても、意外と普通の生活になります。
ミクロで考えると、腸内細菌層が変わったり、何らかのトラブルがあるかもしれません。
しかし正直マクロでは全くわかりません。
健康体の成人であれば、10日前後はほぼ水onlyでも最低限の体の能力は担保できそうです。
水さえ飲んでいれば、1日何も食べないのはそんなに体に悪くないのではと思います。
空腹感に打ち勝てればですが。笑
ニュースの実例
少し古いニュースですが、ペルーの落盤事故をご存知でしょうか?
33人が地下に閉じ込められ救出までに20日程度かかった話です。
食料はわずかにあったそうです。想像してみてください。
自分が地下で20日間存在し生きている自信はあるでしょうか?
しかも他に32人で、少しの食糧・・・
自信ないわ笑
33人のうち何人が亡くなったか知りたいですよね。
そうです、0人です。
みんなで協力して、生活されていたようです。
全員生還ですから、正直この結果は凄すぎます。
ただ体重は10kg程度は落ちていたそうです。
20日閉じ込められたけど、体重減少だけだったら、完全に勝ちです。
そんな食べる必要があるのだろうか?
ここでこのニュースを踏まえて、本題です。
少量の飲み水があれば、3週間くらいは食べなくても生存することはできる。
体重は減っていますが、体の機能としてはそんなに衰えていなさそうです。
じゃあ朝、昼ごはんを1日くらい抜いてもそんなに健康に害さないのでは?
とシンプルに思えます。論文の結果抜きで、あくまで直感で考えた場合です。
最近では、少食やfastingに対する論文は多くなっています。
健康に良いとされる結論のものもあります。
食事を抜くことが、体に良いのか?悪いのか?
これは完全に個体差があると思いますし、急に1日3回の人が2回にするのは習慣がありますので大変かもしれません。
1日3食の人の方が生活習慣はしっかりしている可能性がありますので、早寝早起きであることが健康につながっている可能性はあります。
僕の食事のスタイルというと、糖質制限とFastingです。
Fastingと言っても軽いもので、週に3回は朝昼を抜いています。
だいたい16時間くらいは絶食期間を作るスタイルでやってます。
チョコレートは気づいたら普通に食べます、かなり自分に寛容です。笑
極力我慢しない、ということを一番大事にしています。
それで運動ほぼなしで、一年で5kgくらいは減量し維持しています。
それでBMI的には標準程度です。
運動はした方が良いとは思っているので、いずれ取り入れるつもりです。
皆様も自分のスタイルを追求してください。
生活習慣がしっかりしている方が定期的に食事制限をすることは、かなり有用と思います。
私はそんなに生活習慣は良くないですが。笑
空腹を科学する
自分のスタイルを記載しましたが、当初は空腹感に負けていました。
いまも時々負けます。笑
昼飯なしの日も食べることはありますが、それでもヨーグルトのみとかです。
他の人に比べると圧倒的なカロリー数は低いはずです。
空腹のメカニズムをわかれば空腹を我慢するということから、空腹を楽しむ境地にたどり着けるのでは、と考えました。
理論で空腹に戦えるのか? 空腹時の体の状態を考えてみます。
食欲をコントロールする仕組み
摂食中枢は脳の視床下部にあり、満腹中枢と摂食中枢が存在しています。
視床下部からは、大脳辺縁系へ情報が伝えられ、味覚などの情報も合わさり空腹感や満腹感として最終的に感じられます。
満腹中枢はお腹いっぱいだなぁと感じるところなので、刺激されると食欲が収まります。
逆に摂食中枢は空腹感を感じたときに刺激されますので、結果的に食欲が亢進します。
では何が各中枢を刺激するのか?
胃が空っぽだと空腹収縮をおこすことで空腹感が発生する?
絶食下においても血中に血糖を投与するなどの処置で空腹感が消失すること、胃を全部摘出しても食事によって満腹感が得られる。
(1) 空腹・満腹のメカニズム 中枢性摂食調節機構について
胃が空っぽということが空腹のメインではなさそうです。
基本的には血糖濃度が関与していると言われています。
血糖上昇時の遊離脂肪酸やインスリンもその刺激に関与していると考えられています。
血糖濃度の上昇は炭水化物(糖質)を食べたときに起こります。
す次は血糖を下げるためにインスリンが分泌されます。
このインスリンは満腹中枢を刺激し食欲を抑制します。
だって体に血糖が溢れており、エネルギーは十分ですから。
では遊離脂肪酸はどのようなときに増加するのか?
基本的には人体の血糖は炭水化物などの糖質をエネルギー供給元としていますが、実は脂肪や筋肉などから糖分は作ることができます。
これを糖新生と呼びます。糖新生はめちゃくちゃ面白いメカニズムです。
血糖は必須脂肪酸のように体内で合成できないわけではありません。
極論をいうと炭水化物(糖質)がなくても生活は成り立ちます。
これは大事なところで、主食50%の摂取を推奨されているので、炭水化物は食べないとだめと認識されている方が多いです。
インスリン分泌が正常で、糖新生の機能がしっかりしている限りは、脂肪と筋肉がある人は空腹でも、すぐに低血糖でしんどくなることは少ないと思います。
話を戻すと、血糖が少ないと脂肪を分解して血糖を補います。
血糖の作成と同時に脂肪を分解したときに発生する遊離脂肪酸が多くなります。
この遊離脂肪酸は摂食中枢を刺激して食欲亢進に努めます。
血糖が足りておらず、いわば非常用のエネルギー源を使っている形になります。
その結果、本来のエネルギーを頂戴!、という感じで摂食中枢を刺激するのです。
空腹時の基礎的なメカニズムを簡単に説明しました。
空腹を感じるというのは、血糖やインスリンなどが関係しています。
糖新生があれば大半の大人は多少絶食しても問題なさそうです。
しかし、精神論で空腹がないようにする、というのは厳しそうです。
脳が感じる、いわゆる本能ですから・・・。
どうしても空腹に耐えきれない場合は、対抗せず負けましょう。笑
少量で空腹感をみたし、かつ低カロリーなものを探すのが得策と思います。
それでも昼にとんかつ定食を食べていたあの時とは摂取カロリーは全然違うはずです。
ちなみに、私は腸活も視野に入れて我慢できない時は、ヨーグルトにしています。
食べちゃった、でも腸活したので差し引きokと適当に考えています。笑
まとめ
10日くらいは水分のみでも生存できそう。
長期絶食と比較すると、少しのfastingはそこまで健康を害さない。
空腹には血糖やホルモンが関係する。
精神論では空腹には勝てないので、負けた時のことを考える。笑
食事についてはこれを参照ください。
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