はじめに
先日、私のもとに 「あなたはマネーロンダリングの疑いがあります」 という不気味なメールが届きました。
完全に身に覚えがない・・・・
内容はかなり強烈で、
- 保釈金150万円を振り込め
- 期限までに払わなければ逮捕する
- 振込先は三菱UFJ銀行 大久保支店
- 口座名義は「カ)実在の会社名
いつもはamazonの支払いがとかクレジットがーとかなんやけど、これ銀行口座まで書いてるからちょっと驚きました
しかし、ある一点を見た瞬間に、「完全に詐欺やん」 と確信
“警察庁”の“庁”の漢字ががんだれになっていたこと。
まだれの庁にせんか!!!!
がんだれの庁は、自分のパソコンでは字のフォントの関係上出せない
公的機関が 誤字のまま通知を出すなんて、100%あり得ません。
でも住所と電話番号は警察庁のものやった
調べると、今年はこの詐欺メールの報告が多いらしい
明らかに詐欺やからいいけど
そもそも、どうやって行政機関がマネロンを疑うのか?という疑問が湧いてきました
本当にマネロンが疑われた場合、警察はどう動くのか?(STRの仕組み)含め色々考えてみます

「警察庁」の“庁”ががんだれ → この時点で詐欺確定
まず最初の違和感がこの字。
▶ 正しい字
庁(まだれ + 丁)
▶ 詐欺メールの字
がんだれ(厂 / 门 のような形)+ 丁
→ 日本の公文書では絶対に使われない異体字
これは海外詐欺テンプレートでよく使われるミスで、
中国簡体字やUnicode類似文字が混ざる典型例 です。
正式な日本政府の文書で誤字はあり得ません。
この一点だけで詐欺を確信できます。
メール内容が完全に犯罪的
届いた内容(伏せ字あり)はこんな感じでした。
- 「あなたはマネーロンダリングの疑いがあります」
- 「保釈金150万を以下の口座に振り込め」
- 【銀行】三菱UFJ銀行
- 【支店】大久保支店
- 【口座番号】0******3
- 【名義】カ)○○○○○○
- 「期限までに振り込まないと資産を凍結し逮捕する」
警察が民間口座に保釈金を振り込ませることは絶対にない
保釈金は 裁判所が扱う もので、
振り込み先は 国の口座のみ。
警察庁がメールで
「この会社名義の口座に振り込め」
なんて言うことは絶対にありません。
正しい警察・裁判所の手続きはこう
- 警察は メール・SMS で捜査連絡しない
- 保釈金は 裁判所 が担当
- 振込先は 国
- 民間会社名義の口座は100%あり得ない
- 期限を設けて脅すことはしない
- 「逮捕」通知は 必ず書面 or 警察官の訪問
- 詐欺メールに“逮捕”という表現が出るのは典型手口
ここからは 犯罪方法ではなく、正しい手続きの仕組みの説明 です。
実は、マネロン疑いがある場合、まず動くのは銀行。
その仕組みが STR です。
教えてくれchatGPT
STR(疑わしい取引の届出)とは?
STR=Suspicious Transaction Report、
日本語では 疑わしい取引の届出。
▶ これは銀行が
「このお金の動きは不自然やな」
と思ったときに、警察庁へ報告する仕組み。
本人には一切通知されません。
STR の典型例
- 普段動かない口座に突然高額入金
- 入金→すぐ別口座に全額送金
- 個人の収入に見合わない大金の移動
- 多数の小口振込が短時間に入る
- 海外送金が明らかに不自然
- ペーパーカンパニー宛の大口送金
- 高齢者が突然大金を海外送金
- 受け子口座の特徴を示すパターン
銀行のシステムが自動的に検知し、
金融庁 → 警察庁へ送信 されるらしい
STR が出た後の流れ
- 本人には知らされない
- 警察・金融庁がデータ分析
- 必要なら裏付け捜査
- さらに疑いが濃い場合は“任意の呼び出し”
- 逮捕が必要なら、必ず逮捕状を提示
まとめ:庁の漢字の誤り+民間口座=完全な詐欺
今回のメールは、
- 「警察庁」の漢字が異体字(がんだれ)
- 保釈金を民間口座へ要求
- 支店名・口座番号を悪用
- 期限を設けて脅す
- 実在の警察庁住所・電話番号を勝手に使用
- マネロンを騙った不安誘導
これらの点から、典型的な特殊詐欺でした。
もし同じメールが来たら
- 絶対に振り込まない
- URL・電話番号には連絡しない
- スクショを保存
- #9110(警察相談専用ダイヤル) に相談
- メールは削除
不快なメールでしたが、STRについて学べたのでよしとしましょう
この記事が皆さんの被害防止につながれば幸いです。

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