つわりの原因解明っていう論文を見て。GDF15ってなに?

健康・減量

つわり、妊娠悪阻の原因ってよく分かってなかったのね。

当たり前に思ってる現象や疾患も、原因よくわからんというのは医学では多いですね。

人によってかなり症状も強く、仕事にも支障をきたすし、非常に困る症状だと思う。

どうしようもなかったのが実情、場合によっては輸液が必要で入院することもある。

母体の状況が悪ければ、悪阻とかでアシデミアなら、胎児にも悪影響とは思うので悪阻にならない方が良い。

Natureで今回発表されてたけど、それより以前に違う論文でも投稿してたので今回読んでみました。

Natureの読むのは有料やったから。

ところでGDF15ってなんなんというはなし。

これが妊婦の血中で高いと妊娠悪阻になりやすい、という結果。

初めて聞いた用語なので調べて自分の必要なところだけ抜粋しています。

GDF15について

GDF15(Growth Differentiation Factor 15)は、TGF-β(トランスフォーミング・グロース・ファクター・ベータ)スーパーファミリーに属するタンパク質。

細胞成長、分化、アポトーシスなど、多くの生物学的プロセスを調節する。

GDF15自体は、様々な組織で発現しており、ストレス応答、炎症反応、心血管疾患、がんなどの多様な病態に関与していることが知られている。

GDF15のレベルは、心血管疾患、がん、体重減少、筋肉萎縮など、さまざまな病状で異常に高くなることが報告されている

GDF15はまた、食欲抑制作用を持つことも知られており、体重管理やメタボリズム調節におけるその役割が研究されている

胎盤からできる?

GDF15は胎盤を含む多くの組織で発現する。妊娠中、GDF15は胎盤から分泌されることが知られており、そのレベルは妊娠の進行とともに上昇することが報告されている。

胎盤由来のGDF15が妊娠中の合併症、例えば妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)や妊娠糖尿病などに関与している可能性も示唆されている

GDF15は減らすことができるのか

GDF15のレベルを減らす方法については、現在のところ特定の確立された方法はなさそう

GDF15のレベルが高い場合、何らかの基礎となる病状やストレス状態の存在を示しているので、基礎疾患の治療、生活習慣の改善などが推奨される。

→意図的に減らせるような薬があればどうなるのか?

しかし、減らしたことで母体の改善をするのはいいのですが、胎児自体に問題が起きないのかは気になるところではある。

GDF15と早産の関係はあるのか?

GDF15(Growth Differentiation Factor 15)と早産との関連については、一部の研究で検討されているが、その関係はまだ完全には解明されていません。

GDF15のレベルが異常に高い場合や変動が激しい場合、それが妊娠合併症や胎児の発育に影響を与える可能性があることが示唆されています。早産は多因子による複雑な現象であり、その原因は多様です。胎盤の異常、感染症、母体の健康状態などが関与することがあります。

早産の一般的な理由は

自然発生的な早産: 37週未満での意図しない、計画外の出産を指します。

感染症や炎症など、様々な原因で発生する可能性がありますが、自然発生的な早産の原因は通常不明です。

多胎妊娠(双子、三つ子など)

妊娠間隔が短い(6ヶ月未満)

体外受精などの生殖補助治療

過去の流産や中絶の歴史

過去の早産の経験

子宮、子宮頸部、または胎盤の問題

ある種の感染症

高血圧や糖尿病などの慢性疾患

身体への外傷やトラウマ

GDF15が高い方が早産になるのかならないのか、これには答えがなさそうですが。

自然発生的な早産の原因は通常不明なので、そういうところも気になりますね。

出生後のGDF15と呼吸の関係

別の論文ですが、この論文は面白いなと思いました。

出生時の在胎週数が 1 週間増加するごとに、予測される GDF15 レベルは 475.0 pg/ml 減少しました (p < 0.001)。

GDF15 レベルが高いほど、人工呼吸器の必要性が長くなる (p = 0.034)、呼吸補助の必要性が長くなる (p < 0.001)、および入院期間の長さ (p = 0.006) と関連していました。 

結論として、早産児の場合、GDF15 レベルは出生時の在胎週数と逆相関を示し、早産児ほどレベルが高く、出生後はレベルが低下する傾向にあります。

Pediatr Pulmonol. 2023 Jan;58(1):271-278

早産時は肺の成熟がいまいちになるのですが、GDF15の値が成熟に関係しているのか?

気になりますね。

早産の胎盤を調べてもGDF15の値は絶対高いので、これが高いから早産になるという必要条件とは言い難いか。

何かしらの閾値とかあるのかな?妊娠何週でGDF15がいくら以上やったら早産になりやすいとか。

今後GDF15関連の話は興味あるので、調べていこうと思います。

以上自分のメモ用ですが参考になれば幸いです。

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